鵞足炎

鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側にある「鵞足」と呼ばれる部位に炎症が起きた状態を指します。鵞足は、縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はっきん)、半腱様筋(はんけんようきん)の3つの筋肉が脛骨(けいこつ)に付着する部分で、鵞鳥の足のように見えることからこの名前がつけられました。

鵞足炎の原因

鵞足炎は、オーバープロネーション(過回内)という動きによる鵞足部への伸張ストレスが主な原因です。足に合っていない靴を履いての運動、正しく靴を履けていない状態での運動や膝の過度な使用、急激な運動量の増加や運動前後のストレッチ不足も原因となります。

症状

鵞足炎の主な症状は、膝関節の下部内側に痛みや違和感を感じることです。症状が進行すると、階段の昇降や膝の曲げ伸ばしで痛みが増し、最終的には安静時にも痛みを感じるようになります。

治療

  1. 安静とアイシング: 痛みが強い場合は、運動を中止し患部を冷やします。
  2. 靴の見直し:足のサイズを計測し、足に合ったサイズの靴を正しく履く指導をします。
  3. インソールの使用: オーバープロネーションを抑える様に加工したインソールを使用し、鵞足部への伸張ストレスを軽減させます。

予防

鵞足炎を予防するためには、足に合った靴を正しく履く事によりオーバープロネーションを抑える事が重要です。運動前後のストレッチを行い、膝周りの筋肉を柔軟に保つことも重要です。

まとめ

鵞足炎は、膝関節の下部内側に痛みを引き起こすスポーツ障害の一つです。適切な対処法を行うことで、症状を和らげ、再発を防ぐことが可能です。