膝蓋靭帯炎とは?
膝蓋靭帯炎は、膝蓋靱帯に炎症が生じるスポーツ障害です。別名ジャンパー膝(ジャンパーズニー)とも呼ばれます。
この靱帯は膝蓋骨と脛骨を結び、膝の安定性を保つ重要な役割を果たしています。ジャンプや急停止を伴うスポーツで発生しやすく、バスケットボール、バレーボール、サッカーなどの選手に多く見られます。
膝蓋靭帯炎の症状
ジャンプの着地時や急停止時に膝蓋骨周囲に痛みが現れます。また、うつ伏せで膝を曲げると、痛みから逃れるためにお尻が上がります。これは「尻上がり現象」と呼ばれる特徴的な症状です。膝蓋骨の下に腫れや熱感が生じることもあります。好発年齢は10代の男性、好発部位は膝蓋骨下部から膝蓋腱付着部、膝蓋腱中央部から脛骨粗面付着部、膝蓋骨上部から大腿四頭筋腱付着部です。
膝蓋靭帯炎の原因
膝蓋靱帯炎の主な原因は、オーバーユースと大腿四頭筋の柔軟性不足です。ジャンプや急停止を反復して行うことによる、膝蓋靱帯へのストレスで炎症が引き起こされます。
治療
膝蓋靱帯炎の治療は、アイシングと圧迫固定を行い、安静を保つことが基本です。膝蓋靱帯への負担を軽減するために、サポーターやテーピングを使用することも有効です。
痛みが落ち着いたら、膝蓋靱帯にかかるストレスを軽減するために、大腿四頭筋やハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)のストレッチや強化を行います。
予防
筋肉を柔軟に保つ為、ウォーミングアップとクールダウン、ストレッチを充分行います。また、大腿四頭筋やハムストリングスをバランスよく強化することも予防に役立ちます。
さらに、足のサイズにあった適切なシューズの選択と正しい履き方も重要です。
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