石灰沈着性腱板炎

石灰沈着性腱板炎とは?

石灰沈着性腱板炎は、肩の腱板に石灰(リン酸カルシウムの結晶)が沈着して炎症を起こす傷病です。40代から50代の女性に好発すると言われています。

石灰沈着性腱板炎は、急性と慢性の2つのタイプに分かれます。急性の場合、腱板から滑液包に石灰が出てくることで突然の激しい痛みが現れます。慢性の場合は繰り返す痛みや肩の可動域制限が見られます。

Calcific tendinitis marked

user:elmundoKreis eingezeichnet von user:drongo, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons

石灰沈着性腱板炎の症状

  • 急性期の激しい痛み:前触れもなく急な激痛が生じ、ほとんど腕を動かす事ができなくなります。
  • 慢性期の繰り返す痛み:長期間にわたって繰り返し痛みが発生し、肩の可動域が制限されることがあります。
  • 肩の硬直:石灰が沈着することで、肩の動きが硬くなり、可動域が制限されます。

急性期の症状は特徴的ですが、慢性期の症状は四十肩・五十肩と酷似しています。確定診断には整形外科でレントゲンや超音波検査が必要です。

治療方法

急性期では痛みが落ち着くまで、アイシングと包帯、三角巾での固定を行います。急性期の痛みは1週間程度でかなり改善される事が多いです。

夜間痛が酷い時は、腕を吊ったまま横にならずに寄りかかって寝ると痛みが軽減します。

慢性のものは肩関節のストレッチなどで、可動域を改善していきます。

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