CM関節症とは?
CM関節症は、手根中手関節という親指の付け根の関節に痛みや変形が生じる傷病です。手根中手関節(CM関節)は中手骨と大菱形骨の間の関節で、複雑で大きな動きをするため、使い過ぎや加齢により軟骨が摩耗しやすく変形しやすい関節です。
他の変形性関節症と同様に更年期以降の女性に多く発症します。
CM関節症の原因
CM関節は動きの大きい関節です。そのため、関節軟骨が摩耗しやすく、加齢とともに変形しやすい特徴があります。特に、人差し指と親指で力を入れてつまむ動作はCM関節への負担が大きくなります。
骨折や捻挫などの外傷がきっかけとなり関節が変形する場合もあります。
症状
親指の付け根部分に痛みが生じ、特に物をつまんだり握ったりする動作で痛みが増大します。CM関節部分が腫れ、熱感を持つこともあります。変形が進行すると親指の付け根が出っ張り、見た目にも変化が現れます。
痛みの出る場所が近いので、狭窄性腱鞘炎やバネ指との鑑別も必要です。
治療
包帯やテーピング・サポーターを用い、患部の安静をはかります。腫れや熱感がある際は消炎鎮痛剤も使用します。痛みがある程度落ち着いてきたら可動域訓練を行います。
初期のCM関節症であれば2~3週間の治療でかなり軽快します。
CM関節症は慢性的な痛みになりやすいため、できるだけ早期の治療が必要です。変形が進行し痛みの取れづらいものは手術が行われます。