肉離れとは、筋肉繊維が部分的または完全に断裂することを指します。ハムストリングス(太もも裏にある筋肉の総称)や大腿四頭筋、腓腹筋など下肢の筋肉に頻発します。
原因
肉離れは、筋肉の過度な伸張や突然の強い収縮により発生します。突然の方向転換や急停止、急な加速など、筋肉が急激なストレスを受ける動作は肉離れのリスクを高めます。
運動前のストレッチ不足も肉離れを引き起こしやすくする要因です。
肉離れの症状
受傷時は「後ろから何かで叩かれた」「後ろからボールがぶつかった」などの感覚を訴える方が多くいます。その後、力が入らなくなったり、痛みで足が着けなくなったりします。
断裂が大きいと、受傷後数日で周囲に皮下出血が現れます。
肉離れの治療
肉離れの治療の原則はRICE処置(Rest:安静 Ice: 冷却: Compression:圧迫 Elevation:挙上)です。
受傷後はできるだけ患部を心臓より高くし、氷などで冷やします。その後、包帯による圧迫固定を行い、松葉杖などを使用し免荷します。
痛みがなくなったら、リハビリを行い、徐々にスポーツなども行っていきます。
治るまでに軽症では2週間程度、中等症では3週間~2か月程度、重症では6ヶ月程度の期間を要します。断裂が大きいものは手術が行われる場合もあります。
予防と再発
肉離れは再発しやすい怪我です。予防においては筋肉の柔軟性を保つ事が最も大切です。運動前のストレッチを行い、適度な休息をとりましょう。